民主党の“構造解析”:彼らの鼓吹する「挙党一致体制」が意味すること

8/26日付正論(WEB版)
で古田氏が述べている“国民派”と“市民派”の分類はマスコミや政党の問題一般に適用でき、大変クリアです。「欧州より遥かに古臭い日本型市民に社会改革ができるとは到底、思われない」は至言です。
 
これと似た観点から、民主党の構造解析(私どもの業界用語ですが)をやって、同党の代表選を巡って鼓吹されている「挙党一致」の意味を考えてみましょう。構造解析といっても、民主党の場合は簡単です。というのは、同党を良く観察すると、同党が以下の4種類の議員(国家観が欠落しているので“政治屋”と呼ぶべきか)から構成されていることがすぐ分かるからです。
 
(1)化石的社会主義の残留思念(古田氏式表現)に囚われた社会主義者:横路某の類です。無思想・無節操・我欲権力欲で凝り固まっているが、(2)方便として社会民主派や市民派を標榜する輩:管某の類です。(3)同じく、方便として保守的傾向を標榜する輩:前原某の類です。(4)左記3種類のポーズすらも採らずにムキ身の欲得政局政治屋:小沢某の一派です。
                                                      
挙党一致とは、(1)~(4)をネチャネチャと引っ掻き混ぜて、「国家観や国益観」なしで強引に団子に握り上げることです。え、「汚らしくて喰えたもんじゃない!」ですって、その通りです。「国家観や国益」という共通の「糊」がないので、彼らは上記の「無思想・無節操・我欲権力欲」を「糊」に使いますからね。以前原理主義だった(1)類も存分に「民主党化」していますしね(例:赤松某の類)。「無思想・無節操・我欲権力欲」という「糊」をうまく使う知恵や力があれば、真っ黒い炭団(死語か?)位にはなるのでしょうが、そういった知恵や力(dark forceです)幸いなことにありません。となれば、互いの我欲を巡ってチマチマと角突き合わせるしかありません。これが今の民主党の状態です。永田町論理(本当は民主党式永田町論理というべきなのを誤魔化している)はいい加減にして、政策論議を、などと言っているマスコミ評論家がいるようですが、ナンセンスなことがよく分かります。
 
こうして見てくると、「小沢待望論」がとんでもない代物であることも自明になります。「無思想・無節操・我欲権力欲」ということだけが共通の(1)~(4)類を、dark forceで強引にまとめ上げて欲しい、と言っていることになりますからね。ゲテもの以外の何物でもないですね。