徹底的に反論かつ対外宣伝すべき「虚偽の低空威嚇飛行」:怠れば対外宣伝戦で苦杯必至

 
1.「低空威嚇飛行非難」の韓国側意図:虚偽整合性の定着と宣伝戦
 
自衛隊機への火気管制レーダー照射に関する嘘説明を二転三転させた韓国は、同件については最終的に、『「自衛隊機の低空威嚇飛行」で対日非難プラス対諸外国宣伝を行う』との方針を決めたと見えます。
 
2.東シナ海事案(新たな低空威嚇飛行主張)の意味


今回の「韓国艦船への自衛隊機の低空威嚇飛行」宣伝は、明らかに、この方針の補強・拡張策であり、宣伝・宣撫の対象は韓国内と日本を除く諸外国の筈です。『レーダー照射関係事案の原因は日本にあり、その根源は「日本・自衛隊=低空・威嚇飛行」』ということで「嘘の整合性」をとり、対内外宣伝戦にきていると判断できます。
 
3.対外宣伝戦で日本が嘗める苦杯とその原因
 
「嘘つきであること」と「その嘘を事実として対内外宣伝活動すること」に関して、日本は韓・鮮・中・露といった諸国には到底叶いません。第二次大戦前の昭和初期から、幾度もこうした宣伝戦に苦杯を嘗めて今に至っています。敢えて言ってしまえば、多くの国内の日本人は「苦杯を嘗めていること」に気付いてもいない、と見えます。
 
その原因は、「その場の表層・上っ面しか見ない文字通りの浮き世暮らし、相手も同じ見方や考え方をするとの思い込みと早合点、大人の態度で格好を付けたがる自意識過剰、そこですぐ安易に分かったつもりで持ち出す落としどころ論(注)・・・・」といった日本に特有の性癖にあります。こうした性癖が「いわゆる南京大虐殺慰安婦、徴用工、軍艦島・・・」といった歴史戦やら対外宣伝戦における苦杯の根源となっています。

(注)対外関係について「落としどころ」の語句を吐く評論屋、学者モドキ、コメンテーター、キャスター等がいたら、それらは何れも背景・中身を知らずに知ったか振りを気取る輩と見るのが妥当です。帰省時に国内で耳・目にした説明・解説・コメントを振り返ってみてもまず例外がない、というのがベルリンの壁崩壊後の約30年を振り返っての私の経験です。

4.今次事案への危惧
 
今回の「自衛隊機の低空威嚇飛行問題」も全く同じ線上にあります。「レーダー照射に関する韓国の嘘出鱈目は明らか、韓国の対応に誠意がないため協議(実は宣伝戦!)打ち切り」に続いて、「新たに持ち出した低空威嚇飛行の嘘」の意図を図りかね、「ただ呆れ・怒りを覚えるだけの”日本特有の大人の対応”」を採っていると、二三年後の諸外国世界では「日本国自衛隊の低空威嚇飛行が招いた事案」で定着してしまうでしょう。
 
もしこうした危惧が当たってしまった場合、その影響は直近別事案の「徴用工問題」にも及んでいるでしょう。韓国(と中・朝)は当然同問題を絡めること(日本の悪質行動・責任・謝罪と賠償)を狙っているはずです。
 
5.徹底した対外向け反論が必要。しかし・・・・
 
従って、上記のような事態を防ぐために、韓国側の「嘘つき整合」に倍する徹底的な対外反論・公報が不可欠です。しかし、外から見ていると、報じられる国内ニュース・世論・論評の視点が単調で、政府(とくに防衛省背広組みと外務省)の対応がトロく、防衛大臣は事態理解が不十分かつ後追いであり頼りないと感じます。また、宣伝戦で対特亜敗北を重ねる可能性が見え、危惧を覚える以上に情けなくなります。